日常では見慣れない様相ながら、どこか懐かしさや落ち着きを私たちに与えてくれる古い街並み。昼間にはやすらぎを、夜間には幻想的な世界を目にすることができます。
今回は岐阜の古い街並みをご紹介します。
岐阜県の代表的な古い町並み
岐阜県では、豊臣秀吉に仕えた武将・金森長近によって築かれた城下町「飛騨高山」をはじめ、中山道43番目の宿として賑わった馬籠宿から59番目の今須宿まで、17の宿場町があり美濃十七宿、長良川の支流である吉田川をはじめ、3本の河川が町の中心を流れる「郡上八幡」、江戸時代の商人の町で、この「うだつ」が多く残る「美濃」など、多くの古い街並みが残ります。
岐阜県の重要伝統的建造物群保存地区
岐阜県は全国的にみても重要伝統的建造物群保存地区に認定された地域が多数。
重要伝統的建造物群保存地区(通称:重伝建)は、昭和50年の文化財保護法の改正により、歴史的な風致を形成している伝統的な建造物群を、新しいカテゴリーの文化財として残していこうと始まった制度です。
高岡市山町筋(富山)や彦根市河原町芹町地区(滋賀)など町屋・町家の残る地区をはじめ現在全国104市町村で126地区(合計面積約4,023.9ha)、合計約30,000件の伝統的建造物及び環境物件が特定され保護されています。
山村集落の白川村荻町をはじめ、郡上市郡上八幡北町、美濃市美濃町など6つの古い町並みが認定されています。
・高山市三町(商家町)4.4ha
・高山市下二之町大新町(商家町)6.6ha
・美濃市美濃町(商家町)9.3ha
・恵那市岩村町本通り(商家町)14.6ha
・郡上市郡上八幡北町(城下町)14.1ha
・白川村荻町(山村集落)45.6ha
岐阜県の古い町並み、オススメその1「高山」
高山は、豊臣秀吉に仕えた武将・金森長近によって築かれた城下町。
上一之町、上二之町、上三之町からなる「さんまち」を中心に、昔ながらの町家が軒を連ねるレトロな町並みが残されています。
町家は現在、カフェやショップ、お土産物店などに改装されているので、そぞろ歩きをするだけでも楽しめます。
高山のおすすめスポット「三町」
江戸から明治期に豪商が暮らした北側の商人町。町家が連なる高山観光の拠点です。
出格子や低い軒が連なる高山特有の美しい町並みに、店舗や飲食店が並びます。
高山のおすすめスポット「日下部民藝館」
江戸時代や明治時代の建築が随所に残る高山を代表する町屋造りで、隣接する吉島家住宅とともに国の重要文化財に指定されている日下部家住宅 / 日下部民藝館。
高山では、他にも宮地家住宅などの魅力的な町家の内部を見学することができます。
岐阜県の古い町並み、オススメ2「美濃市うだつの上がる町並み」
国の伝統的建造物群保存地区に選定された、美濃市うだつの上がる町並み。
「うだつ」とは、屋根の両端を一段高くして火災の類焼を防ぐために造られた防火壁。
美濃市は、江戸時代の商人の町で、この「うだつ」が多く残っています。町並みには、江戸~明治時代にかけて造られた商家が軒を連ね、古いたたずまいを見せています
美濃市うだつの上がる町並みのおすすめスポット「旧今井家住宅・美濃史料館」
旧今井家住宅は、美濃市で最も古いうだつが上がる、庄屋兼和紙問屋であった町家です。
江戸時代中期に建てられ、明治初期に増築されたと言われており、市内最大級の間取りとなっています。
庭には環境庁が選んだ「日本の音風景100選」にも選ばれた水琴窟があり、訪れた人の耳を楽しませています。
美濃市うだつの上がる町並みのおすすめスポット「HAPPA STAND」
HAPPA STANDの提案する粋なライフスタイルを五感で味わえるコンセプトショップ美濃市本店。
築150年以上の町家をリノベーションした町家を活用しています。オーガニックの日本茶と、岐阜県の伝統工芸品である美濃焼を型からデザインをしてオリジナルの器を販売しています。
店内ではオーガニックの茶葉を使用した「抹茶らて」や「焙じ茶らて」「とうふちょこれーと」などこだわりの商品をHAPPA STANDオリジナルの美濃焼のうつわで楽しむことができます。