都市圏から離れて地方や田舎でで過ごしたい、移住してみたい。古民家や町家をリノベーションして自分なりの暮らしを楽しみたい。
そんな時には、空き家の売り手と借り手を仲介してくれるサービス「空き家バンク(空き家情報バンク)」がおすすめです。今回は福岡県の空き家バンクをご紹介します。
空き家バンクを探す前に、福岡県の特徴をご紹介
福岡市・北九州市の2つの政令都市を含む、29市、29町、2村、計60市町村で構成される福岡県。
英国モノクル誌による「世界で最も住みやすい25の都市ランキング-2018年-」では22位にランクインしています。日本では福岡、東京、京都の3都市のみ。
地価や物価が低く、自然のすぐ近くに都市型の商業施設等が集積するなど利便性も良く、ゆとりのある生活ができるのが魅力です。食べ物が大変おいしいことでも有名で、福岡市の屋台文化や、海鮮、農作物、果実など、旬の食材を気軽に味わうことができます。
重伝建(重要伝統的建築物保存地区)に指定されている地域も多く、八女市、うきは市、朝倉市など、5ヶ所の城下町や在郷町が今も残っています。
交通の便も恵まれていて、国内外の交通の結節点となっており、九州及びアジアの玄関口となっています。
特に福岡空港は、市街からは10分もかからずに空港にアクセスできることも魅力です。空港は福岡空港と北九州空港の2か所、国内外に向けて就航しています。博多港をはじめとする複数の港もあり、釜山(韓国)への定期航路も。
また九州新幹線をはじめとして鉄道はもちろん、縦横にめぐらされた高速道路網、福岡市や北九州市の都市高速道路など、九州内での移動の拠点となっています。
さらにバス、JR、西鉄、地下鉄(福岡市)、モノレール(北九州市)など日常の公共交通機関も充実しており、通勤・通学、買い物での移動など、快適でとても便利です。
福岡県は温帯性気候で概して温暖で、適度の雨量があり、1年中快適な生活ができます。
年間を通すと温暖的要素が強い一方で、日本海側に位置する福岡、北九州地方は冬季には大陸からの寒気の影響を受け、日本海型気候区の特徴を示しています。
筑後平野を中心とする内陸平野部は、三方を山に囲まれており、内陸型気候の特徴を示し、筑豊盆地は、気温の日較差や年較差が大きく、盆地特有の気候を示しています。
冬には降雪もありますが、積雪は主に山間部で、都市部ではほとんど見られません。
福岡県で空き家バンクを利用するにあたっても、上記の特徴を理解しておけば、気になる自治体を選びやすいのではないでしょうか。
古民家をはじめとした物件を紹介。福岡県の空き家バンク一覧
古民家をはじめとした物件を紹介してくれる、福岡県下の空き家バンクは以下の通りです。
都道府県 | 市区町村 | 空き家バンク(リンク付き) |
---|---|---|
福岡県 | 全域 | 空き家DE暮らす 福岡県空き家バンク |
福岡県 | 全域 | ラビ―ネット不動産(福岡県本部)福岡県空き家バンク |
福岡県 | 北九州市 | 北九州市空き家バンク |
福岡県 | 福岡市 | 福岡市空き家バンク |
福岡県 | 久留米市 | 久留米市空き家情報バンク |
福岡県 | 直方市 | 直方市公式ホームページ 直方市空き家バンク |
福岡県 | 飯塚市 | 飯塚市空き家情報バンク |
福岡県 | 田川市 | 田川市空き家バンク |
福岡県 | 柳川市 | 住まえるバンク |
福岡県 | 八女市 | 八女市空き家バンク |
福岡県 | 八女市 | 八女のロマン |
福岡県 | 筑後市 | 筑後市空き家バンク |
福岡県 | 行橋市 | 行橋市空き家バンク |
福岡県 | 豊前市 | 豊前市空き家バンク |
福岡県 | 中間市 | 空き家バンク |
福岡県 | 小郡市 | 小郡市空き家バンク |
福岡県 | 大野城市 | 大野城市空き家バンク |
福岡県 | 宗像市 | 宗像に住もうよ |
福岡県 | 古賀市 | 古賀市空き家・空き地バンク |
福岡県 | うきは市 | うきは市空き家バンク |
福岡県 | 宮若市 | 宮若市空き家バンク |
福岡県 | 嘉麻市 | 嘉麻市空き家バンク |
福岡県 | 朝倉市 | 朝倉市空き家バンク |
福岡県 | みやま市 | みやま市空き家バンク制度 |
福岡県 | 糸島市 | 福岡県糸島市空き家バンク |
福岡県 | 那珂川市 | SUMITSUKE那珂川 |
福岡県 | 宇美町 | 宇美町空き家バンク |
福岡県 | 新宮町 | 相島空き家バンク |
福岡県 | 芦屋町 | 芦屋町空家・空地バンク |
福岡県 | 水巻町 | 水巻町空き家バンク |
福岡県 | 水巻町 | 全日本不動産協会空き家バンクサイト |
福岡県 | 岡垣町 | 岡垣町空き家バンク |
福岡県 | 遠賀町 | 遠賀町空き家バンク |
福岡県 | 小竹町 | 小竹で暮らそう空家情報 |
福岡県 | 鞍手町 | 鞍手町空家バンク |
福岡県 | 筑前町 | 筑前町空家バンク |
福岡県 | 東峰村 | 空き家バンク |
福岡県 | 大刀洗町 | 大刀洗町空き家バンク |
福岡県 | 大木町 | 大木町空き家バンク |
福岡県 | 香春町 | 香春町空き家・空き地情報バンク |
福岡県 | 添田町 | 添田町空き家・空き地バンク |
福岡県 | 糸田町 | 糸田町空き家バンク制度 |
福岡県 | 川崎町 | 川崎町空き家バンク |
福岡県 | 福智町 | 福智町空き家バンク「ちょうどいい ふくち暮らし」 |
福岡県 | みやこ町 | みやこ町空き家バンク |
福岡県 | 吉富町 | すもうよしとみ |
福岡県 | 上毛町 | 空き家・空き地バンク |
福岡県 | 築上町 | 築上町空き家バンク |
福岡県以外の、九州の空き家バンクについてもまとめました!
福岡近隣の他のエリアで、古民家をはじめとした物件を紹介してくれる空き家バンクについてもまとめてみました。こちらも参考にしてみてください。
空き家バンクの特徴を紹介。空き家バンクとは何か?を知っておこう
空き家バンクとは、地域の自治体が運営する空き家情報の登録制度のこと。
この制度では、各自治体が所有者から提供された空き家や空き家予定の物件情報を収集し、それを求める地域住民や移住希望者に対して提供します。多くの自治体では、ウェブサイトを通じて情報を公開し、物件の写真や詳細な説明、価格、面積などを閲覧可能にしています。
結果として、地域活性化や都市の過密化解消に役立つとされています。特に福岡県では都市部と地方部のバランスをとるための重要な取り組みと位置づけられている活動です。
空き家バンクに登録する方法
空き家バンクに登録するには、まず地域の自治体のウェブサイトで必要な情報を確認することが必要です。
一般的には、所有者が自治体の担当部門に連絡を取り、物件の概要を提出します。これには物件の所在地、建物の状態や面積、価格条件などが含まれます。
次に、自治体の職員が物件を実地調査し、掲載の可否を判断します。また、必要に応じて物件の写真撮影や詳細な情報の追加提供を求められることがあります。
登録が完了すると、空き家バンクのウェブサイトに物件が掲載され、利用希望者が閲覧できるようになります。
空き家バンク利用上の注意
空き家バンクで紹介されている物件は有料のほかに、ほぼ無料で提供されるものも。
背景には、さまざまな理由があります。まず、長期間放置された空き家は建物が老朽化し、安全性が低下するため、所有者自身の管理負担や解体費用の増加が問題となります。そのため、所有者は空き家を無料で譲渡することで、これらの負担から解放されたいと考えることが多いです。
また、自治体や地方政府も空き家問題に対処するために動いており、無料提供を奨励することがよくあります。これにより、空き家の有効活用が進み、地域の活性化や防犯上の問題解消につながるからです。
このような背景があるからこそ、事前にリスクを理解しておく必要があります。
福岡県の空き家バンクだからこその課題も
福岡県では、名古屋市をはじめ、まず、都市部であるため、空き家であってもの価格が他の地域に比べて高額になることも。
また、物件が古い場合、耐震性や防火対策が十分でないことがありますので、専門家による建物診断を受けることをお勧めします。さらに、交通アクセスや周囲の生活環境についても慎重に確認することが重要です。
名古屋市では地下鉄やバスのインフラが整っていますが、物件によっては公共交通機関へのアクセスが不便な場合もあります。これらを総合的に判断して購入の可否を決定してください。
生活環境が自分に合っているとは限らない
空き家を手放すからにはそれなりの理由があることが考えられます。例えば以下のようなパターンが考えられます。
- 交通の便が良くない
- 生活に必要な施設(スーパーや病院など)が近郊にない
- 学校や役所などが近郊にない
上記のように施設に関連するものもあれば、その地域の特徴やコミュニティになじめるかどうかも重要です。物件の購入を決める前や入居前には、必ず現地で内部や周辺環境を確認しておきましょう。
空き家物件に問題がある可能性がある
空き家物件自体に問題がある可能性があります。修繕などで費用が想像以上に発生する可能性と、建て替えや売却ができない物件です。
再建築不可物件や、都市計画などの問題は素人では判断が難しいものがあります。必要に応じてプロに相談してみてください。
修繕などで費用が想像以上に発生する可能性
空き家になって人が生活しなくなると、どうしてもいたみやすくなってしまいます。
多くの場合、登録自体は無料ですが、物件の購入後にはリノベーションや修繕が必要となるケースが多いです。また、
さらに、物件の管理やメンテナンスにかかる費用も見逃せません。このように、空き家バンクの利用には初期費用だけでなく、維持管理のためのランニングコストも必要です。
リノベーションによる修繕を前提に物件を探されている方も多いと思いますが、予想以上に修繕費がかかる可能性があることを考慮しておく必要があります。残置物の撤去が発生することも多いため、ここにも費用が発生します。
建て替えや売却ができない古民家も
建て替えができないパターンは、接道義務をみたいしていないなど再建築不可物件である物件。
こちらは、再建築不可物件を魅力的な物件へ”リノベーション”する、接道義務を満たす土地にするなど、事前に理解しておくことで、「固定資産税や都市計画税が安い」「相続対策に有利」などのメリットを教示することが可能です。
売却ができない物件は僻地で買い手がいないパターン、事故物件などで買い手が見つからないパターンなどがあります。この辺りも把握しておくとよさそうです。
所有者と直接交渉する必要がある
空き家バンクが不動産会社を介して契約できる仕組みを作っていることもありますが、そうでないパターンが多く所有者と直接交渉する必要があります。
空き家バンクを運営している自治体のはです。営利目的ではないため、契約や仲介に関与していません。所有者と直接交渉する必要があることを理解しておきましょう。心配であれば現地の不動産会社に間に入ってもらうことも可能です。
無料譲渡の場合の古民家にかかる費用を知っておきましょう
無料で空き家を譲ってもらっても、取得するためにはさまざまな税金などの支払いが必要です。
空き家バンクで手に入れた古民家を自身の名義にするために必要な費用を確認して、資金計画を立てましょう。
購入した物件の所有権を公的に証明する「登記費用」
<空き家バンクで取得した古民家の登記にかかる費用>
・登録免許税:固定資産税評価額の2%
・司法書士代行費用:数万~5万円 / 1件
・印紙代:200円
「不動産登記」は義務化されていないため、対応しない方も。
しかし、物件の悪用や所有権の争いといったトラブルを防ぐために、古民家を無償で取得した場合でも、登記の手続きを行うことを強くおすすめします。
かかるのは下記の金額。
空き家バンクで取得した古民家にかかる税金
個人から個人への譲渡: この場合、贈与税が譲られる側に課せられる可能性があります。譲る側には所得税や住民税が課されることはありません。
個人から法人への譲渡: 譲られる側の法人には法人税が課せられる可能性があります。また、譲る側の個人には贈与税が発生する可能性があります。
法人から個人への譲渡: 個人が法人から不動産を無償で譲り受ける場合、個人には贈与税が課せられる可能性があります。法人側には法人税が発生することが一般的です。
法人から法人への譲渡: 法人間での譲渡では、受贈側の法人に対して法人税が課せられることがあります。譲渡側の法人には、場合によっては特定の税金が発生することがあります。
不動産の無償譲渡では、譲る側と譲られる側にそれぞれ課せられる税金が異なります。
これらの税金は、譲渡が個人間で行われる場合と法人間で行われる場合によっても異なるので、具体的には上記の4つのパターンに分けて確認しましょう。
これらの税金の詳細や手続きについては、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
正確な情報を得て、適切に対応することで、不要な税負担を避けることができます。